ケーシィ Illus.Aya Kusube NO.063●

おもしろい
ケーシィ

🔍 ねんりきポケモン:ケーシィ

1998年3月発売「ポケットモンスターカードゲーム 拡張シート 第1弾(青版)」収録。№.063【Get場所】「実店舗(カードショップ)」(★★★☆ )👉ショーケースで見つかる。「ネット」(★☆☆☆)👉一瞬で見つかる。

🎨 イラストレーター:Illus. Aya Kusube(くすべ あや)氏

絵本作家・イラストレーター。子供向けの出版物の企画編集者として活動する中、1998年にポケカにイラスト制作として参加。以降途切れることなくカードを書きつづけているポケカ界きっての大ベテラン。90年代後半小学館から発売された、当時の子供たちに大人気の「ポケモンえほん」シリーズで、物語と作画を複数担当されていました。作品としては「ちいさなゴースト」「きみのうしろのゲンガー 」等。また楠部氏は映画「ドラえもん のび太の恐竜2006」やテレビアニメ版「ドラえもん」のコンセプトデザインを担当されていたという凄まじい経歴をお持ちです。作風は独特で見た瞬間に楠部氏の作品だとわかります。クレヨンや鉛筆で描いたようなタッチで描かれた作品は、不気味さと可愛さが両立しています。またゴースト系のポケモン大の得意のようです。楠部氏本人も一番のお気に入りポケモンは、自身が絵本で書いた「ゴースト」だと公言されるほど。設定等も含めこういった世界観が好きなんだと思います。ポケモン界に対しても造詣がとても深いためゴースト・悪系のポケモンが好きな方は作品を見るのがとても楽しい絵師。これまでに170種類以上カードを手掛けています。

🔮 考察ケーシィ

最大の魅力は「1日18時間眠る」というケーシィの生態が、楠部氏らしい優しくもどこか神秘的なタッチで100%表現されているところ。大木の太い二股の枝をベッド代わりにし、完全に脱力して熟睡している姿は愛らしさ満点。しかし、地上ではなく外敵の手が届かない高所を選んで眠る野生としてのしたたかさも描き込まれています。さらに、眠りながらにして相手のベンチ(遠距離)まで狙い撃ちできるワザ「サイキックビーム」のイメージ通り、木の上から周囲の広大な空間を支配しているような、ケーシィの底知れない超能力のポテンシャルがこの構図からひしひしと伝わってきます。このカードも個人的に特に好きな作品の一つ。

📖 古き良き海外の絵本のような、クラシカルで温かみのある美しさ

手前の大木や草むらは細密なハッチング(線画)で静寂の自然として描かれている一方、遠くの背景にはビル群の「人間の近代都市」が小さく精密に配置されています。この「自然の静寂」と「都会の喧騒」の対比が実に見事です。ケーシィは人間の騒がしい社会を嫌い、静かな草原の木までテレポートで逃れてきて、ようやく安心して深い眠りに就いている……そんな、1枚のカードの枠に収まりきらないポエティックな物語の背景が、楠部氏の紡ぐ美しい色彩と繊細な筆致によって見事に表現。草原を風が吹き抜けて涼しそうなシーンが回想してきます。このケーシィの体勢もお父さんの背中で無防備に寝ている子供のようでとても可愛らしい。

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