キャタピー Illus.Aya Kusube No.010●

おもしろい
キャタピー

🔍 いもむしポケモン:キャタピー

1998年3月発売「ポケットモンスターカードゲーム 拡張シート 第1弾(青版)」収録。№.010【Get場所】「実店舗(カードショップ)」(★★★☆ )👉ショーケースで見つかる。「ネット」(★☆☆☆)👉一瞬で見つかる。

🎨 イラストレーター:Illus. Aya Kusube(くすべ あや)氏

絵本作家・イラストレーター。子供向けの出版物の企画編集者として活動する中、1998年にポケカにイラスト制作として参加。以降途切れることなくカードを書きつづけているポケカ界きっての大ベテラン。90年代後半小学館から発売された、当時の子供たちに大人気の「ポケモンえほん」シリーズで、物語と作画を複数担当されていました。作品としては「ちいさなゴースト」「きみのうしろのゲンガー 」等。また楠部氏は映画「ドラえもん のび太の恐竜2006」やテレビアニメ版「ドラえもん」のコンセプトデザインを担当されていたという凄まじい経歴をお持ちです。作風は独特で見た瞬間に楠部氏の作品だとわかります。クレヨンや鉛筆で描いたようなタッチで描かれた作品は、不気味さと可愛さが両立しています。またゴースト系のポケモン大の得意のようです。楠部氏本人も一番のお気に入りポケモンは、自身が絵本で書いた「ゴースト」だと公言されるほど。設定等も含めこういった世界観が好きなんだと思います。ポケモン界に対しても造詣がとても深いためゴースト・悪系のポケモンが好きな方は作品を見るのがとても楽しい絵師。これまでに170種類以上カードを手掛けています。

🔮 考察:森の中の小さなキャタピー

童話の一コマを覗き込んでいるかのような幻想的で繊細なタッチが非常に美しい一枚。 通常の広葉樹林ではなく、どこか南国のジャングルや古代の森を思わせる不思議な植物たちが生い茂っており、その無彩色の細密な線画の上に、絵の具を薄く重ねたような独特の深みのある色彩が、神秘的な空気感を演出しています。キャタピーは「毎日 脱皮を 繰り返して 大きくなる。食べる 量が 多いため 1日に 100枚の 葉っぱを 平気で 食べる。」という設定を踏まえると、この静止画であるはずのこの小さなキャタピーの中に、「過去・現在・未来」という時間の流れが表現されています。過去(すでにかじった2枚の葉)、現在(3枚目の葉に触れている口元)、未来(周りに生い茂る手つかずの葉)「これから100枚目指してまだまだ食べるぞ」という無限の成長として表現している。のかも!小さなキャタピーがこの場所でどれだけの時間を過ごし、どれほどたくましく生きているのかという「物語の厚み」がこの一枚の絵から見えてくるよね。それと、実体験から動物もそうなのですが、選べる環境にいると一番おいしいところを食べてほかは残す。これは動物も人も、昆虫も同じなのでしょうね。知ってか知らずかわかりませんが、少しかじってある葉っぱの表現も最高のアクセントです。 このカードも個人的に特に好きな作品の一つ。

📖 古き良き海外の絵本のような、クラシカルで温かみのある美しさ

このカードが「拡張シート」として発売された1998年は、ゲーム『ポケットモンスター ピカチュウ』が発売され、アニメ映画の記念すべき第1作『ミュウツーの逆襲』が公開されるなど、初期のポケモンブームが社会現象として爆発的な最高潮を迎えていたまさにその瞬間でした。通常のパック販売ではなく、ガチャガチャ(自動販売機)に100円玉を入れ、3枚のカードがくっついた台紙をガチャンと引き抜き、ペリペリと剥がして手に入れる「拡張シート(ベンディングシリーズ)」 という斬新な販売方法自体も、当時の子供たちに新鮮なワクワク感を与えていました。

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