サンド Illus.Tomokazu Komiya 051/086●

Storage Search Difficulty★★★⭐︎

キャモメ

したたかなサンド

2005年10月発売 PCGシリーズ 第6弾 拡張パック「ホロンの研究塔」収録。051/086●

【入手場所】
・実店舗:★★★☆ 実店舗ではほとんどみかけない
・ネット通販:★☆☆☆ ネットで容易に入手可能

Illus. Komiya Tomokazu(コミヤトモカズ)氏

作品はどれも独特の世界観とタッチで描かれ、世界中のポケカコレクターから「唯一無二のカルト的な人気」を誇る最強の個性派絵師です。日本の世間一般では、「綺麗で可愛いイラスト」こそ正義であるため、ヘタウマと称され揶揄されていますが、とんでもない。2023年9月から2024年1月までの約3か月半、オランダのアムステルダムで開催されたポケモンとゴッホ美術館のコラボ展にて「ゴッホの絵をオマージュした公式絵を描いた」3人の中の1人です。もちろん手がけたポケモンは「キマワリ」。またポケカ界に長年携わっている絵師で、多くのカードを手掛けられています。ストレージ捜索の際は是非お探しを。

このカードは行動に設計された罠が仕掛けられている。カードテキストに刻まれた絶対的な構造矛盾に気が付いたと思う。
ワザ名は『じめんにもぐる』。本来であれば姿を隠し、地下の闇へと身を沈めるべきフェーズであるはずです。しかし、イラストに描かれているのはどう見ても「地面から這い出てきている」瞬間。なぜ潜るというコマンドで、彼は地上に現れたのか。

答えは、もう一つのワザ『ひっかく』という言葉のダブルミーニングに隠されています。
この『ひっかく』の本質は、鋭い爪で物理的なダメージを与えることではない。ターゲットを罠にハメる、つまり観測者を「ひっかける(罠にかける)」ための誘引コードなのです。

◆ 西日を背負った「完璧なデコイ」
何もない平地の土壌に、ポツンと不自然に咲いていた一輪の花。サンドは地面の下からその位置を完全に計算し、わざわざ花がある場所をピンポイントで狙って、頭の上に載せた。すべては、近づいてくる獲物を騙すための完璧な「罠(デコイ)」として利用するためだったのです。背後から差し込む強烈すぎる西日の光(後光)は、その罠をさらに美しく見せるための完璧な視覚欺瞞でした。

◆ 歌の通りに完結した、哀れな知能犯の末路
しかし、決定的な誤算。それはこのカードが発売された「2005年10月」という、時空のコードです。当時、街中で爆発的にヒットしていたあの曲――HIGH and MIGHTY COLORの『一輪の花』の歌詞が、このサンドの結末を完全に予言していました。

「君は君だけしかいないよ 代わりの人なんていないんだ」

夕暮れ前、誰もいない荒野。完璧な罠(一輪の花)を仕掛けて飛び出したものの、周囲の生き物はすべて家に帰ってしまい、平地には本当に「彼1匹だけ」しか残っていなかった。あの不可思議そうな真顔は、計算し尽くしたはずの罠が完全に空振りに終わり、ヒット曲の歌詞通りに完全な孤独に陥ってフリーズしている知能犯の悲しき姿。この後、彼はただ寂しく、もう一度『地面に潜る』しか選択肢が残されていないのです……。

駿河屋トレカ

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